「お前たちには、キラ事件の捜査をしてもらう!」 「捜査をしてもらう!」 「古轍」の字が掛けられた静かな刑事部長室に、威厳のある低い声と、頼りなさそうな声が響く。 「えっ・・・ どういうことっすか?」 今しがた発言した男二人の前にいる二人の男、その中でカジュアルな服を着たほうが思わず問いかける。 「だから、キラ事件の捜査をしてもらうことになったんだ」 先の頼りなさそうな声の男が言う。頭が半分禿げているのが特徴的だ。 「特命係に仕事を与えてやるんだ。ありがたく拝命しろ、わかったら早く捜査陣に加わるんだ。」 威厳ある男がそうはき捨てた。 「な・・なんで俺たちが・・・」 とさっき口を挟んだ男が反論しようとした瞬間、 「わかりました、行きますよ亀山君」 とさっさと出て行ってしまった。もう一人の男も後を追う。 「なんで俺たちなんでしょうかねえ?」 「恐らく、キラに殺されて死ねば良い、とでも思っているのではないでしょうかねえ・・」 さっき、さっさと出て行ったブリティッシュスタイルのスーツに身を包んだ男は、そう静かに話す。 「チッ!」 警視庁の長い廊下を歩きながら、思わず悔しさに地団駄を踏む。 ・・・そう事件は数週間前に遡る。 日本に限らず世界中の犯罪者が心臓発作で次々死に始めたのだ。 まったく毒物などは発見されず、事件はまったく解決への道筋すら掴めていなかった。 日本でも捜査本部が結成され、事件の解決が図られたが、異常者からの電話のみで進展はまったくなく、 「コールセンター」と揶揄される始末だった。 そのため「優秀な」自分たちが呼び出されたのだろうと自分で勝手に「納得」して捜査本部に入った。 捜査本部に入ると、早速局長だろうと思われる人物が出迎えてきた。 「どうも、警察庁刑事局局長の、夜神です。」 「警視庁特命係の、松上です」 ? 亀山は、自分の耳を疑った。自分の上司は、「杉下 右京」だったはずだ。 その訝しがる様子に気づいたのか、彼の上司は、こう問いかける。 「どうしたのですか、鶴川君」 しばらく間を置いて、上司はこう口にした。 「ちなみに、夜神というのは、本名ですか?」 「? ええ、もちろんですが」 「それは良くありませんねえ・・・。 キラは直接手を下さずとも人を殺せる。  幼稚園児でも知っていることではありませんか。」 「ハア・・・・」 思わず、刑事局長は空ろな返事をする。 「そんなこともわからぬようではキラ事件の捜査を行う資格はない、違いますか。」 亀山は思わず肩をすくめる。このような態度だから「杉下右京は警視庁陸の孤島」を呼ばれるのだ、と思った。 「だが、あなたたちだって・・・・」 と言いかけた途端、あることに気付いた。北村次長などから内示を受けていた名前と違ったのだ。 なるほど。そう納得し、尋ねた。 「では、どうすればいいんだ。」 「全員分の偽装警察手帳を作り、配布してください。今すぐに」 「警察官として、偽造した警察手帳を作るのは承服できない。」 亀山は呆れたように言う。 「被害者は今、どんどん殺されてるんすよ、どうしてこんな簡単なことが・・・」 夜神局長は堂々と反論した。 「我々は捜査官である前に、警察官だ。曲がったことは出来ない」 「それは、おかしいですねえ・・・。」 「我々は、殺されるために集まったんでしょうかねえ・・・。」 と大きい声で言う。 捜査本部中がざわめく、これはわざとだろう。 ・・・このままでは士気に関わる。やむを得ず、同意した。 「いいでしょう。言う通りにしたほうがいいようだ。」 ニヤリ。杉下は満足げな表情をする。 「あー、まるで雲を掴むような捜査っすね」 「そうですねえ・・・・。」 「これは神がやっていることなんでしょうか」 「わかりません、しかし・・・ 犯罪をゲームのように考えているのだとすれば、到底許されるものではありません。」 二人は、独自で対策本部と分かれて捜査を行っていた。 「しかし、犯人がいるのは、関東地方だと思いますよ。」 「え?どういうことっですか右京さん?」 「行きますよ亀山君」 相変わらずこの人の言うことはわからない。そう思いつつ、亀山も右京の後を追った。 警視庁 特命係。相変わらず彼らは捜査本部ではなくこの日のあたらない部屋にいた。 「お前のやっていることは、悪だ!」 テレビに出ていた「リンド・L・テイラー」の声が響く。 どうも全世界同時特別生中継らしい。亀山は言う。 「こんな優男に犯人が捕まえられるんすかね〜」 「君は、まだ彼が本当に全世界の警察を動かすことのできる唯一の人物「L」だと思っているんですか」 「え?」 「Lが居るとして、本当にあの場所に出るには奇妙な点が多すぎます。」 「まず一つ目の理由、彼が何故全世界のTVに同時に出て、あのような宣言をしているのか。奇妙ですねえ・・・」 「それは・・・あれじゃないですか。捜査員の士気を上げたかった」 「確かに、それは一つの可能性として考えられます。」 「じゃあ・・・」 「しかし、それでは決定的に不可解な点があります。」 「?」 「時差です。」 杉下は、ホワイトボードを取り出し、世界地図を描く。あまりの正確さに息を呑む。 「現在は夜・・・20:00ですから、アメリカでは午前6:00です。」 「そんな時間に、誰がこれを観ると言うんですか?」 「・・・なるほど、たしかにそれでは意味がないですね。」 亀山が驚嘆した表情で納得する。この上司に驚かされたのはこれで何回目だろう、と亀山は思った。 その瞬間、頭がテーブルに激突する鈍い音が響いた。 リンド・L・テイラーが倒れる音だった。 その瞬間、画面が切り替わり、本物のLの宣言が始まる。 かくて、日本警察とLの共同捜査がはじまったのだった。 舞台は警察庁、Lと日本警察の捜査会議が始まった。 途中、一人の刑事の発言に二人は呆れていた。 「キラが殺人を開始して以降凶悪犯罪が激減している。」 そして、会議が終了しようとしていたそのとき、 「ちょっとよろしいですか。」 杉下が立ち上がった。 「先日の偽Lの事です」 「・・・なんでしょうか。」 「たとえ犯罪者でも公衆の前に晒してキラに人が殺せるか実験しようとする。そして日本警察に捜査を任せ自らは危険の及ばぬところにいる。  そんな者にキラ事件の捜査、いや、事件を捜査する資格は無い。違いますか」 「あれは司法取引に基づいてやったことです。まったく問題はありません。」 「目的が手段を正当化する、というのはあり得ません。」 「この方法無しの捜査には限界がありました。」 「限界があるとすれば、それは諦めることでしょう。」 「・・・」 ざわ・・・ざわ・・・ 夜神は、Lに対する不信感が一気に高まったと感じ取った。 このままでは本部が瓦解してしまう。やむを得ず杉下、亀山に告げた。 「すまない、この会議から、捜査会議では席を外してもらえないか。」 「構いませんよ。それでは失礼します。」 杉下は、早速帰っていったが数秒後再び戻ってきた。 「あと、一つだけ」 Lは応える。 「なんでしょう。」 「せめて、我々には顔はお出しにならないんですかねえ・・・。」 「できません。必要のあるときに見せます。」 「そうですか・・・・」 にこやかに笑って杉下は去っていった。完全にLと日本警察の関係に止めを刺された、と感じた 。 浮き足立つ捜査会議に夜神は焦りが隠せなかった。 ・・・二人は特命係の部屋に戻り、警視庁のデータベースを検索していた。 「亀山君、これです。」 亀山が気がつくと、杉下は新宿通り魔事件のデータを開いていた。 「なんですか、あの通り魔事件のデータじゃないですか。」 「そこなんですよ」 右京は楽しそうに笑みを浮かべた。 ・・・とあるバス停、二人の男女が楽しそうにバスに乗り込んだ。 黒髪の若い男も乗り込む。そこに特命係も乗り込んだ。 杉下は四人席に一人で乗っている若い男に言う。 「よろしいですか」 「どうぞ」 席は他に空いているのに、と怪訝に思いながらも席を譲る。 杉下は前の学生に尋ねた。 「すいません、このバス、東応大学にはいつ着きますか」 「え?」 その学生は後ろを振り向いて戸惑いながらもこう言った。 「これ、スペースランド行きですよ」 杉下はやってしまったと言う感じで言う。 「あー、そうでしたかぁ。いつもバスが出るというときに乗ると行き先が  違うということがあるんですよね。僕の悪い癖」 「このバスは俺が乗っ取った!」 響く悲鳴、今にも銃声を轟かせようと構えられる銃。 バスは突然パニック状態に陥った。 「騒ぐんじゃねえ!騒ぐやつは殺す!」 もっともこう犯人が叫んだ瞬間一気に静まり返ったのだが。 前の学生カップルが筆談をしている。 「ユリちゃん安心して。僕が取り押さえる。〜うんぬんかんぬん」 「危険だ。やめろ。その役は私がやる」 隣の若い男が割って入る。杉下は黙って聞いていた。 「失礼ですが、犯人の共犯ではないという証明できるものは?」 若い男がそれに応じ、FBIの証明書がチラッと見える。 杉下はそれを黙って叩き落した。 「な・・・なにをする!」 「失礼しました。つい体が震えてしまうんですよぉ。僕の悪い癖」 「(チッ・・・。計画が。あと少しで名前が見えたのに)」 「身分証明書を出す必要はありませんよ。我々がやります。警視庁の、松上です。」 「松上 佐京」 ・・・身分証明書には、そう表示されていた。 「いけませんねぇ。アメリカの警察の方が、日本でこんなものを出されては。」 「・・・申し訳ない」 「私がやります。いいですね」 「(このまま計画を実行せざるを得ないとは・・・。なんだこの刑事)」 「(まあいい・・・いくらでもチャンスはあるさ)」 「あ」 どうやら、学生が紙の切れ端を落としたようだ。それを犯人が目ざとく拾う 「てめーなんだそのメモは!・・・なんだデートの約束のメモか・・・。    ・・・うわー!なんだてめーは!」 「麻薬中毒者特有の幻覚を見てます!伏せてください!」 杉下は叫んだ。そして前方席にいる亀山に合図を送る。 「(彼を取り押さえてください)」 「(わかりました。急所は足の甲、ですよね。)」 銃の音が何発が響く。その瞬間彼の五感はターゲットに集中している。 それを見計らって亀山は足の甲を突き、その後捕獲した。 しかし・・・ 「右京さん、心臓止まってますよ!」 「大変なことになりましたねえ・・・ 我々がついていながら、申し訳ありませんでした。」 杉下が学生に詫びる。 「いえ、そんなことはありませんよw手を尽くされたじゃないですか。」 杉下が一人泣いている月と一緒にいた女性を指して言う。 「彼女も心に傷を負っているようなのでしっかり送り届けてあげてください、夜神月君、でしたよね?」 「あ、はい。なんで知っているんですかw」 「僕としたことが申し遅れました。実は、あなたのお父様と同じ捜査本部に勤めています」 「そうだったんですかwでは失礼します」 亀山は声をかけた。 「気をつけてなー」 「これはどうもw」 そのころ捜査本部では、ついにLと警察の対立が原因でLと共に戦うと夜神局長と共に残った少人数が編成されていた。 そして、Lのところに向かい、Lと初対面しこう言った。 「朝日です」 「松井です」 「模地です」 「相原です」 Lがこう言った。 「バーン」 「何をするんだ」 「私がキラだったら云々」と本名を名乗ることの危険性を話した。 Lの話に松田は思わず爆笑する。さすがのLも疑問な顔をする。 「すまない、L。実はこれはすでに偽名だ。」 笑いを必死で抑えながら局長が説明、Lは首を翻して俯き 「そうですか」 とだけ言った。 「ではこの偽造警察手帳も必要ありませんね」 そして彼女を家に送った後、夜神月は家路を急ぐ。早くFBIを殺す方策が必要だからだ。 「くそっ・・・」 月は焦っていた。 「夜神さん。」 急な問いかけ振り向くと、そこにはさっき会った刑事が立っていた。 「少し、伺いたいことがあって参りました。 「なんですか?早く帰りたいんですが」 「実はですね。面白いことが見つかったんですよ」 「え?」 「あのバスジャック犯、心臓麻痺だったそうです。偶然ですかねえ・・・。キラの犯行に思えてならないんですよ」 「(何故・・・。しっかり死因を書いたのにその通りに死なないんだ)」 方法に間違いはなかったはず。そこでふと気付いた。 「(精悍なほうの刑事が完全に彼を取り押さえていた・・・だからか!)」 しかし、いまさら理由がわかっても仕方が無い。なんとか取り繕うようにする。 「犯罪者だからキラの裁きが下ったんじゃないですかw麻薬常習者で銀行強盗を犯したんだからキラならやりかねないでしょう。」 「そうかもしれません。しかし・・・」 「それならば誰がやったのかという問題が残ります。」 「それはわからないでしょうw関東地方だけでも何千万人といるんですから」 「しかし」 「それならば犯人はあのときバス内にいた、ということになりますねえ」 「なんでですかw限らないでしょう」 「いいえ。あの事件はまだマスコミに知られていませんでした。あのバスのなかにしかいなんいんですよ」 「そうなんですかwですが、全員をその場に止めることができなかったのですから、やはり特定は難しいでしょう。」 「いいえ。実は簡単なんですよ」 「え?(こいつ・・・危険すぎる・・・早くノートに書かねば)」 杉下は表を取り出して見せる。杉下が犯人の死亡時刻をグラフにしたものと言うので夜神は思わず目を見開いた。 「これは・・・殺人が起きた日時?」 「ええ、そうです。これ、何かに似ていると思いませんか?」 「わかりませんね・・・。」 「聡明なあなたらしくありませんねぇ。標準的な小学生〜高校生の余暇時間帯に一致しているんですよ。」 「!!」 「これでお分かりでしょう。当時バスに居て、さらに学生である人物・・・犯人は、あなたですね。」 思わず夜神は逃げ出す。そこに精悍な刑事が立ちはだかった。 「逃げるんじゃねえぞ」 亀山だった。これはきつい。夜神は心に念じた。 「逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ」 ここで良案が閃いた。 「(やはり僕は神だ・・・。松上さん、あなたの負けだよ。)」 と笑い、言った。 「状況証拠はわかりました。では、どうやって殺したと言うんですか?」 「(勝った・・・。これで家に帰ってからゆっくり殺せば良い)」 夜神は勝利を確信していた。そこに自信満々の杉下が言う。 「この、携帯電話の動画を、見ていただけませんか。」 手渡された最近発売されたという「W62S」を手に取り、再生した。 動画を見た瞬間、力尽きた。 そう、その動画は・・・・ 夜神が自称「シブタク」が死ぬところを不審な格好で観ている動画だった。 杉下は勝ち誇った顔で言う。 「私は、犯人が必ず最初の事件から数日以内に屋外の事故死、病死などを含む全ての死亡案件を確認しました。  キラは必ず、もう一度実験をしようとするはずですからねえ・・・。  そして、あなたの登塾経路の事件現場の近くの監視カメラ・・・つまりコンビニの監視カメラを調べたところ、  あなたの顔が確認できたというわけですよ。」 「それほど鮮明ではありませんが、鑑識の顔認識技術を使えば、わかりますねえ・・・。」 「そして、あなたが手に取っているノートのようなもの、なんですかねえ・・・」 「く・・・」 言葉が、見つからない。どうしようも、なかった。 「やがみさん!まだあなたは、しらばっくれ続ける気ですか!」 杉下が激昂する。 しかし、逆にその激昂が夜神に冷静さを取り戻させたと言えるだろう。 「だから、どうしたっていうんですか?」 「たしかに僕はあのときコンビニで目撃していました。ノートも持っていました。ですが、僕はやってません!  だいたい、ノートで人が殺せるわけが無い!」 そう言い切った。今度こそ勝ったと思った。しかし、まだ杉下は表情一つ崩しては居なかった。 「なら、試して見ますか?」 杉下が取り出したのは黒いノート。さっと高級そうな万年筆で夜・・・と書き始めた。 「やめろおおおおおお!」 夜神が絶叫した。 「どうです?このまま名前を書きますか?それとも自首しますか?」 「・・・・」 「もういい加減やめろ!自首するんだ。な!」 亀山も説得する。 「僕が・・・やりました。」 もう完全に夜神は精気が抜けていた。 「では、行きましょうか。」 杉下が静かに言う。 ・・・だが、そう装っていただけで夜神はまだ諦めていなかった。 「キラが登場して以降、犯罪者、特に凶悪犯罪者が激減した。キラが必要だとは思わないか。」 「殺してなんになる?自己満足じゃないのか?」 杉下は犯人に言った。 「あなたの言う凶悪犯とは、どのような犯罪を犯す人を言っているのですか?」 「それは・・・当然殺人を犯したり、人を悲しませたりした人々のこと。」 「ならば、あなたも十分、凶悪犯ではないですか。」 「たとえ犯罪者であれ、悲しむ遺族はいます。犯罪者であれ裁判を経ずに奪っていい命など、一つも存在しない・・・!」 杉下の言葉は、一言一言は重かった。護送されているなか、 唯一の望みは、家に持っているノート・・・しかし、目の前に杉下が持っているので、諦めざるを得なかった。 そして、捜査本部では、 L「私のことは竜崎と呼んで下さい。」 そこに急いで亀山と杉下が駆け込む 「事件は、解決しました。犯人は、逮捕されましたよ。」 一同「  ( ゚д゚)」   「  ( ゚д゚)」   「  ( ゚д゚ ) 」 杉下右京vsキラ 多分完 あと数コマ続く その後の家宅捜索によって、デスノートが発見された。 そして、デスノートの効果が青いスーツに身を包んだ尖がり頭の男と赤スーツのヒラヒラ男により立証され、 夜神月の犯行が確定し、「死刑」の判決が下った。 そして・・・ 捕まる前、杉下と夜神が話した会話をふと、夜神は思い出した。 「どこで、気がついたんですか。」 「正確には、会う前から、ですねえ・・・」 「!!」 「まず、最初に犯人が小学〜高校生であることは考えられました。  そして、事件の監視カメラ映像を確認し、ほぼ確信を持ちました。  他の証拠は、すべて裏打ちにすぎなかったということですよ。」 「なんてこった・・・。」月は思わず驚いた。ここまで調べ上げられていたとは・・・。 亀山と杉下が話す。 「それにしても、よくデスノートを押収できましたね。凄い奇跡ですよね。」 「奇跡といえば・・・そうでしょうかねえ・・・」 「あ!右京さんまさか!」 完全に完成・・・かな。